地域生態系の拠点ともなりうる人工地盤を活かした緑の丘

プライズ・ヒルの計画は、この地域の歴史・文化を将来へ継承していくことを考えて、丘陵地の特性と既存樹木の景観を活かしながら環境負荷の軽減が重視されている。駐車場・駐輪場が地上に露出しないように、人工地盤の地下部分に組み込まれ、地上部分には高木の植樹がされ、豊かな緑が形成されている。
　建物は、軽快なルーバーをモノトーン色としたことにより、周辺の豊かな緑地が惹き立つ、緑と調和のとれた建築デザインとしている。
　樹齢半世紀になるソメイヨシノがループ状の美しい桜並木を形成したことで、近隣住民をはじめ人々の憩いとコミュニティ形成の場になっている。新規の植栽についても、地域植生を意識した樹種が選定されている。東側には地域生態系の拠点となっている広大な舞岡公園があり、エコロジカルネットワークを考慮した緑地整備が検討され、野鳥や昆虫の飛来生息を目指した緑地空間を形成している。

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