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2009.12.28更新

第6回 「企業緑地と生物多様性」

名古屋市立大学 大学院経済学研究科 准教授 香坂 玲 氏

 2010年10月の「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)の名古屋での開催が近づくにつれ、関連するイベント等もあちこちで開催されるようになり、にわかに盛り上がりを見せつつあります。今回は、国連環境計画生物多様性条約事務局(カナダ・モントリオール)に勤務され、2008年ドイツのボンで開催された生物多様性条約第9回締約国会議(COP9)の現場に事務局として立会い、現在はCOP10支援実行委員会のアドバイザーでいらっしゃる名古屋市立大学の香坂先生に、企業緑地と生物多様性についてお話をうかがいました。


香坂 玲 氏
(こうさか りょう)

名古屋市立大学 大学院経済学研究科 准教授
 

静岡県生まれ。東京大学農学部卒。ハンガリーの中東欧地域環境センター勤務後、英国で修士、ドイツ・フライブルク大学の環境森林学部で博士号取得。2006年からカナダ・モントリオールの国連環境計画生物多様性事務局の勤務を経て2008年4月より現職の名古屋市立大学大学院経済学研究科付属経済研究所の准教授(環境経済、環境マネジメント担当)。COP10支援実行委員会アドバイザー。

香坂 玲 氏
 

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2010年「国際生物多様性年」

 2010年は、国連の定めた「国際生物多様性年」であり、名古屋市でCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が開催されます。国家レベルの協議が行われる場所ですが、最近の傾向として、市民や企業など多様な主体の参画が進み、それぞれの役割について大きな方向性が示される会議でもあります。
 その中で企業は、土地利用の仕方などで最も生物多様性に大きな影響力を持っていると考えられ、同時にその取り組みが最も期待されるセクターであります。

 

都市の緑は最適のデモンストレーションの場

 身近な場所での生物多様性を考えた場合、都市というのは国土にすれば本当に小さい割合でありながら、多くの人が暮らし、多くの企業が事業活動をおこない、水や空気をはじめ国内外から集めた資源のほとんどを消費してしまう、環境面での負荷が大きい場所であります。その都市で緑地や自然を増やそうとした場合、二酸化炭素の貯蔵や、生物多様性の保全については決して効果が大きいとはいえませんが、多くの人の目にふれるが故に、啓発的な面や教育的な面で、デモンストレーションとして最適の場といえます。また、都市は夜間が静かになることから、夜行性の生物や鳥類にとっては、都市の緑は非常によい生息地になると考えられ、鳥獣保護区のような、一定規模で永続的な緑地を確保することは難しいですが、モザイク状に点在する屋上の緑地や企業の緑をうまく連携させることで、そうした生き物にとって生息・生育しやすい場所になると考えられます。

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